2023年7月26日
断熱推進イニシアチブ合同会社
断熱推進イニシアチブ合同会社(本社:長野県佐久市、代表:木下史朗)は、自社初の保有物件として断熱により省エネルギー、健康的、安全性を賃貸でも提供することを目標とした「作り手たちのアトリエ」プロジェクトが完成いたしましたことを、お知らせいたします。
1.建物名:
作り手たちのアトリエ
2.会社名:
断熱推進イニシアチブ合同会社
3.建物概要:
建設地 : 長野県北佐久郡軽井沢町追分
階数 : 地上2階
構造 : 木造
床面積 : 67.05㎡ + ガレージ 36.27㎡
4.断熱概要
天井 :吹込みGW13kg/㎥ [0.051W/(㎡・K)] 500mm
壁 :充填HGW16kg/㎥ [0.038W/(㎡・K)] 105mm
付加PIRフォーム [0.021W/(㎡・K)] 75mm
床 :充填PIRフォーム [0.021W/(㎡・K)] 75mm
5.開口部仕様
南方向 :トリプルシャノンIIx ESクリア
他方向 :トリプルシャノンIIx ESクリアスーパー
玄関 :ガデリウス スウェーデンドア [0.77W/(㎡・K)]
6.換気仕様
寝室 :第1種熱交換換気
他 :第3種換気(OAエアコン *壁掛エアコンによる給気空調処理方式)
7.代表コメント:
パッシブハウス・メソッドを空き家に展開しローコストで環境性能の高い賃貸にリノベーション
現在人類が抱える最大の課題は「脱炭素社会への移行」で、日本も2030年46%減、2050年ゼロカーボンを国際公約していますが、このペースで進めていても間に合いそうもありません。にもかかわらず、この社会はエネルギーをたくさん使い、健康に悪く危険な建物を放置するどころかまだ作り続けています。そうして地方はインフラが必要以上に拡大し、空き家だらけの街並みになりました。
今回のプロジェクトで取り組んだのは、そうした社会課題を解決する「空き家断熱賃貸」です。空き家を賃貸にするというのはよくある話で、また自宅の性能向上リノベーションについてはノウハウが確立され事例が増えてきました。しかし空き家を取得して耐震補強、付加断熱や樹脂トリプル入れるちゃんとした断熱改修をし、賃貸住宅として提供するのは見たことがありません。
フルスケルトンにして耐震改修、断熱Ua値0.28まで改修した今回は、工夫してもかなりの工事費を必要としました。普通の賃貸経営と逆ですが、金融機関様に後押しをいただき、こういうのをやるべきだとわかっていることを実行することができました。また実際に手掛けてみて個別に空き家を直すことの大変さ、PM、施工会社、大工さんへの負荷もわかりました。
今後はこうした賃貸住宅の普及に向けた情報提供、コンサルティングを行うと同時に、集合住宅案件に取り組みたいと考えています。
以上