25/2/27に長野市+オンラインで「教室断熱ワークショップ長野県サミット」が開催されました。当社はこれまで複数の学校でワークショップの準備、当日のサポート、関連講演等をしており、協力として出席しました。
実施校からの報告
学校からは、小海高校、白馬高校、当社もかかわった大日向小学校の3校から報告がありました。それぞれワークショップの様子や実際の温度変化など報告があり、明らかに改善したことが数字で示されました。また生徒や保護者に学びという点でも有意義だったとの事です。
印象的だったのは白馬高校。スノーリゾートとして温暖化に対する問題意識を共有しており、先進的な街づくりを進める「ニセコまち」プロジェクトを視察。そこで高断熱木造役場や、高性能賃貸を体感し、暖房をほとんど使っていないのに玄関を入った時から空気が違うことに驚いた様子。廊下やトイレが寒くない、ちゃんと断熱するとここまでできるのかと体感して伝えていきたいとのことでした。

パネルディスカッション
各校からの報告後には、生徒の立場から、教職員の立場から、そしてサポートしてきた建築家の立場からワークショップの効果と今後について行われたパネルディスカッションが行われました。
本来は断熱なんて公共事業で、大人の責任でやるべきことなんだと建築家の竹内さん。その一方、温暖化に対して自分の力で何かできるなんて思わなかったけれど、ワークショップで「できることがある」とみんなが感じたというのが当時高校生で企画した桑田さん。教職員の上條さんからも自分たちでも手を動かすことで、無力感をくつがえし、学びにつながっているという話がありました。

いま日本各地の自治体が所有する公共施設の3-4割は学校とされています。その学校は多くが無断熱の建物です。1.5℃目標達成のために、日本政府として2030年度に温室効果ガス排出2013年度比46%削減、更に50%削減の高みを目指すことを国際公約としています。
にもかかわらず今ある学校は断熱されていないどころか、統廃合や生徒数増加で新しく建てる学校もたいした断熱がされておらず怒りすら覚えます。
教育環境の向上のみならず確実に実行できる温暖化政策として、草の根から学校の断熱化を訴えていきたいです。